
写真出典:「うちの郷土料理」(農林水産省)
神奈川県 / 郷土料理(神奈川県)
けんちん汁(けんちんじる)
大根やにんじんなどの野菜を油で炒めてから煮込む料理。その発祥には諸説あり、中国の精進料理である普茶(ふちゃ)料理の一種である巻繊(けんちゃん)が日本語になったという説と、鎌倉の建長寺で作られる「建長汁」がいつしか「けんちん汁」と呼ばれるようになったという説がある。 けんちん汁は現在では日本各地で食されているが、建長寺では700年以上も前から食されており、一説によると、建長寺で修業した僧侶が各地に派遣されるとともに全国に広まっていったのだという。建長寺のけんちん汁は精進料理であるため、動物性の食品は使わず、だしも昆布やしいたけからとる。粗食のイメージがある精進料理にもかかわらず、多くの野菜が使われるのは、他の精進料理で余った野菜くずを無駄なく用いて作ったからである。 けんちん汁には豆腐をくずして入れるが、そのきっかけは、建長寺の初代住職が、修行僧が落としてしまった豆腐を拾い集めて洗い、汁の中に入れたことからという逸話が残っている。
材料
- 大根40g
- にんじん30g
- れんこん30g
- ごぼう30g
- さといも30g
- 黒こんにゃく1/8枚
- 干ししいたけ(精進だしで使用)2~3枚
- 木綿豆腐1/6丁
- 大根の葉(または小松菜)少々
- 精進だし400ml
- ごま油大さじ2
- 醤油大さじ1と1/3
- 塩適量
- みりん少々
- 酒少々
※分量は元のレシピから自動計算した目安です。「少々」「適量」など数値のないものは変わりません。
作り方 全19工程
精進だしを作る(作り方は下記参照)。
大根、にんじん、れんこんはいちょう切りにする(皮はむかない)。
ごぼうはささがき、半月切りにする(泥を洗うのみで、皮はむかない)。
さといもは皮をむいて一口大に切り、塩でもみ洗いをしてぬめりをとる。
干ししいたけは、精進だしの椎茸がやわらかくなったら取り出し、石づきをとって刻む。
こんにゃくは、ゆでて箸で穴をあけ、湯呑みやスプーンで一口大にちぎる。鍋でこんにゃくを乾いりし、味がしみこむように水分をとばす。
木綿豆腐は水を切り、水分をなるべくなくす。
大根の葉(または小松菜)は湯がいて氷水で冷ます。水分を取り、細かく切る。
鍋にごま油を熱し、こんにゃく、ごぼう、れんこん、にんじん、大根、さといもの順に炒める。料理酒(少量)を入れる。
野菜に油がなじんで火が少し通ったら精進だしを入れる。同時に干ししいたけも入れる。
沸かないように火加減を調節しながら、アクを取る。
野菜に火が通ったら、弱火で1~2時間ほど煮込む。
塩、醤油、みりんで味付けをする(塩がなじんでから醤油を入れる。この後、豆腐を加えるので少し濃いめに味付けをする)。
野菜に味がしみたら豆腐を手でくずしながら入れる(弱火)。
味をととのえてからごま油を少量加え、香りをつけて仕上げる。
お椀に盛り付ける。最後に青味(大根の葉)を盛り付けてできあがり。
《精進だし》
【材料(900ml)】 乾燥昆布10cm程度、干ししいたけ2~3枚、水1000ml
【作り方】 昆布は2cmほどの角切りにする。鍋に水、昆布、しいたけを入れ、冷蔵庫で一晩おく。 鍋を火にかけ、アクをすくう。弱火で30分~1時間ほど煮出す。 冷やして保存する(鍋を氷水につけて手早く冷ます)。





