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なれずし

写真出典:「うちの郷土料理」(農林水産省) · 画像提供元:成田 美代氏

なれずし / 郷土料理(なれずし)

農水省 うちの郷土料理

なれずし

「なれずし」は、古来のすしのことで、塩漬けした魚と米を漬け込み乳酸発酵させたものである。発酵が進むにつれて「馴れる、熟れる」ことから「なれずし」と呼ばれている。「なれずし」は元々魚を長期保存するための加工方法だったため、発酵を促す飯は捨てられていた。これは滋賀県のふなずしに代表され、「本なれ」と呼ばれる。しかし、室町時代には発酵期間を短くし飯も魚と共に食べる「なまなれ」が生まれた。酸味のある飯が食べられるようになってきたというわけである。三重県の「なれずし」は全てなまなれである。地域によって、漬ける魚種、漬け方、漬ける目的、漬ける時期など特色が異なり、特に目的としては神社の熟撰(じゅくせん/神様にお供えする食事の中で調理したものをさす)として漬けられているものがある。魚種としては、伊勢市ではアユ、タイ、アジ、東紀州ではアユに加え、サンマ、サバ、カマスなど、中南勢地域(芸濃町)、伊賀地域、北勢地域(桑名市)ではコノシロが用いられている。

材料

分量:1桶分※各地のなれずしは独自性があるのでここでは東紀州の漬け方を示す。倍率
  • 魚50匹
  • 米2.5升
  • うらじろ適量
  • しゅくしゃの葉適量
  • 下漬け用塩適量
  • 酒適量
  • 漬け桶
  • 重石

作り方 全9工程

  1. 【下準備(魚の塩漬け)】 (1)アユの場合は9月~10月頃(落ちアユを入手)、その他の魚は11月頃、大量の塩で漬け込んでおく。

  2. 【下準備(本漬けの準備・本漬けの前日)】 (1)塩漬けの魚を取り出し、一匹ずつささらなどを使って掃除する。(うろこ取り、内臓取りなど) なお、ささらとは松葉や稲わらを10cm位に切りそろえて束ねた自家製のもの。洗いながら塩抜きをする。 塩の抜き加減(時間)は味見をしながら確認をし、水切りをしておく。 (2)必要な材料(うらじろ、しゅくしゃの葉)の収集、および漬け桶を水に漬けて吸水させておく。 うらじろ、しゅくしゃの葉は綺麗に洗って酒で拭き、乾燥しないようにビニール袋に入れておく。

  3. 【本漬け(当日) 手順1】 昆布を入れてごはんを炊く。(硬めのおかゆ程度) 水加減は2倍程度。ガスや薪の火力の影響で不足するなら途中で水を追加すればよい。

  4. 【本漬け(当日) 手順2】 炊き上がったら細長い俵型に握り、1個ずつしゅくしゃの葉の上に乗せていく。

  5. 【本漬け(当日) 手順3】 漬け用桶を水槽から出して酒で拭いて消毒する。

  6. 【本漬け(当日) 手順4】 桶の底にうらじろを十分に敷き酒を振って、「本漬け(当日) 手順2」の上に水切りした魚をのせてしっかり詰めて桶に並べていく。一段並べ終わるとすいているところがあれば米で補いフラットにして上一面にうらじろを敷く。酒を振る。これを4~5段繰り返す。

  7. 【本漬け(当日) 手順5】 最後にサンダワラ・ビニール・木の蓋などで蓋をし、重石をのせる。水封する。

  8. 【本漬け後(本漬け作業から20日前後) 手順1】 表面の水を捨て、桶を逆さにむけて、一晩逆押しする。

  9. 【本漬け後(本漬け作業から20日前後) 手順2】 1匹ずつ取り出し、小口から2~3cm巾に切り盛り付ける。お好みで唐辛子と醤油を添えて供する。