世界の食卓.com
鯛そうめん

写真出典:「うちの郷土料理」(農林水産省) · 画像提供元:上天草市立龍ヶ岳小学校 田﨑 美抄氏

鯛そうめん(たいそうめん) / 郷土料理(鯛そうめん(たいそうめん))

農水省 うちの郷土料理

鯛そうめん

タイといえば、古くからお祝い事などに欠かせない魚だが、熊本県は全国の中でも新鮮なマダイが豊富にとれ、消費量も常に全国上位。刺身や塩焼き、鯛茶漬けなどさまざまな調理法で親しまれている。 天草地域の「鯛そうめん」(「鯛めん」ともいう)は、刺身にした後の頭や中骨などのアラを「アラ炊き」にして、煮汁をそうめんにかけて食べる。タイの旨味がたっぷりの煮汁を無駄にしない生活の知恵で、お祝い事の際に提供された。そうめんを使うのはそうめんが特産の島原の食文化に影響を受けたと思われる。一方、上益城郡山都町(旧・馬見原地区)に伝わる「鯛めん」は、タイを丸ごと姿煮にして大皿に盛り、そうめんを白波に見立てて皿に盛り付ける豪華なお祝い料理。そうめんはタイを煮た煮汁でつくる出汁でさっと煮た後に盛り付け、出汁につけて食べる。馬見原は江戸時代の宿場町で酒造業も栄え、料亭なども並ぶ商人の町だった。山の中にある町で生のタイを手に入れるのが困難だったが、裕福な豪商が多かったので、日向灘のタイは大分県の竹田を経て馬車で運んだり、天草のタイは船や早馬に乗せて運んだりした。昔は結婚式のときなどにつくられるハレの料理として、集落の婦人たちがそのつくり方を受け継ぎ、各家に2~3kgほどのタイをそのまま煮付けにできる大きさの鍋や盛り付けの皿が用意されていた。 「鯛そうめん」(または「鯛めん」)はほかに岡山県や愛媛県、広島県など瀬戸内海で郷土料理として知られる。熊本県での発祥は定かではないが、馬見原では大分県の姫島から伝わったとされているようだ。姫島ではタイはつがいになったら巣を決めて決して離れないので、婚礼の席で「離婚しない」という願いが込められた。両家が対面(「鯛めん」)し、長い麺で両家の末永い付き合いを願う意味もある。

材料

人数5人分元のレシピ:5人分
  • マダイ1匹(500~800g)
  • 素麺5束
  • 小ねぎ(刻み)適量
  • しょうが(スライス)適量
  • ねぎ(長ねぎの青い部分)適量
  • 【調味料A】淡口醤油100ml
  • 【調味料A】濃口醤油100ml
  • 【調味料A】赤酒100ml
  • 【調味料A】酒100ml
  • 【調味料A】砂糖大さじ1
  • 【調味料A】水300ml

作り方 全4工程

  1. 中抜きの新鮮な真鯛を丸ごと霜ふりをし、鱗をしっかり取り除く。

  2. 丸ごと入る鍋で水と調味料Aを全て入れ、しょうが、青ねぎを加えて煮る。沸騰してから20分程煮付ける。(あまり濃い味にならないように気を付ける)

  3. 素麺を茹でて水洗いし、小口に丸めておく。

  4. 煮あっがった鯛を大皿に移し、周りに小口にした素麺を並べて小ねぎを散らす。食べる直前に煮汁をたっぷりと掛ける。 好みで、おろししょうが、柚子、錦糸卵などをトッピングすると「ハレ」の料理になる。